こんにちはコーチの阿世知です。私は長く企業の人事部で育成・採用の仕事に携わっていました。一般的に研修というと必ずと言ってもいいほど次のようなネガティブな反応があります。
「現場の時間を削って研修に出るなんて時間の無駄」
「どうせ研修やっても人は変わらないよ」
などこのような反応はある程度理解できる部分もありますが、受講前の取り組み姿勢によって研修内容の理解度や研修からヒントを得て自分のプラスにつなげることが出来るかどうか変わってきます。
もちろん、「この研修では○○を学ぶから明日から◇◇の場面で生かしてみよう」と単純に直結するものは少ないですが、研修で出てくる様々な話題やケースを自分ごととして捕らえるとイメージが涌きやすいのは事実です。
しかし多くの場合、研修を受講することがゴールになってしまい、受講直後はモチベーションにあふれていてもその日の飲み会でアルコールが入り、次の日目覚めたらすっかり学んだことが意識から抜けているというものです。「エビングハウスの忘却曲線」という有名な「脳の仕組み」があるので忘れてしまうのは仕方ないですが、せっかく「明日から実践してみよう」と思ったことがあるのであればそれを忘れない仕組みを考える必要がありそうです。これには手帳に書く、スマホに登録、PCに貼り付けるなど人それぞれ得意な方法があるのでやりやすい方法で実践してみてください。
一方、研修への取り組み姿勢という観点で言うと、本人の意識だけでは中々難しい部分もあるので、研修を取りまとめている部署(多くの場合人事部や部門の研修担当など)に研修の目的や期待していることなどを予め伝えてもらうことが重要になります。会社によっては予算の関係で「とりあえずこの世代にはこの研修」と決めているところもありますが、多くの場合、研修を通してどのようなことを学んで欲しいか、きっかけとしてどのようなことを意識して欲しいかが設定されているはずです。それをしっかりと受講者に伝えることが研修効果を上げるスタートラインになります。
もしあなたが研修に参加する場合に目的や意図があまり明確でないようであれば上司や研修担当部署に聞く、そこまでするのは腰が重いという人は自分なりになぜ自分がこの研修を受けるのかということを頭の中でシュミレーションしてみてください。しっかりとこの「なぜ」という疑問を考えてから研修に臨むだけであなたの心に響く研修になるはずです。
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