電子メールの登場によって、ビジネス上のコミュニケーションは大きく変化しました。
ビジネスでのコミュニケーションツールのトップは、いまやメールだといわざるを得ない状況です。
その背景には電話がかかってくるたびに仕事を中断しなくてはいけないわずらわしさを、
お互いに感じたくないという風潮が高まっていることにあります。
そして、わざわざ電話で連絡するには大げさな、接待を受けたことへのお礼や、気軽な事項の挨拶など、一次的な連絡としても、メールは便利な手段です。
しかし、意外とマスターしていない人が多いのが「好感度が高い」ビジネスメールの基本です。
テンプレートそのままのメール文が氾濫する中で、好印象を与えてかつリスクを負わないビジネスメールのポイントを押さえておくことはビジネス上の大きな武器となりえるのです。
ここでは、ビジネス上で交わすメールの中で押さえておきたい注意ポイントについて考えてみました。
ビジネスメール基本の基本!
ビジネス上のコミュニケーションに欠かせない存在となったメールですが、
本当にマナーを守ったメールのやり取りができていると自信をもって言えるでしょうか。
メールの文章そのものはメールの書き方や例文集、もしくはテンプレートを利用することで、
そつのない内容のメールにまとめることができても、「相手の立場への配慮が伝わる」
「瞬時に理解し即決できるわかりやすい内容」といったビジネスメールに求められる条件を満たせるとは限りません。
まず、件名は見ただけで瞬時に内容が分かるように具体的かつ簡潔にまとめましょう。
そして、相手の利用環境に依存しない「読みやすいメール」を心掛けることも重要です。
PC、タブレット、スマホ、どのデバイス画面であっても、見やすいように改行などを利用してレイアウトを工夫します。
また、文章は短くかつ簡潔にまとめる必要があります。
添付ファイルを送る際には、相手企業のネットワークインフラの負荷を考慮して、圧縮や分割機能を利用し、二回目以降のやり取りからは添付ファイルを外すことを忘れないようにしましょう。
このような基本的な心遣いが感じられないのに、
文章だけが立派なメールは、受け取る側にとってとても空虚な印象を受けるものなのです。
ビジネスメールの書き出しパターンは用意しておこう!
テンプレート機能を利用したことがまるわかりのビジネスメールは論外ですが、
業務効率のためにメールの性質に合わせた書き出しパターンを用意しておくことは大切です。
ビジネスメールには、問い合わせへの返信、購入者へのお礼、書類提出の依頼、契約内容への質問など、様々なパターンがありますが、書き出しさえ準備できれば後は用件を伝えるだけなので、スムーズに文章が出てくることがほとんどです。
そこで日ごろから、書き出しパターンを個人テンプレートにまとめておくと便利です。もちろん、受け取ったメールの中で秀逸な書き出しがあれば、参考にさせていただくのもよいでしょう。
ビジネスメールのセオリーは社内メールも適用対象?
社内メールとは言えど、お互いのやり取りが第三者の目に触れないとは限らないことを念頭に置くことが不要なトラブルを防ぎます!
転送される可能性を考えれば、たとえいつもの飲み仲間の後輩であっても、相手に距離感を感じさせないように考慮しながら、常識的な範囲でやりとりをしておきたいものです。
また、メールデータは社内サーバーに保存されています。ビジネスメールとして受け止められる範疇を逸脱しないように意識したほうが無難です。
ビジネスメールは記録物と心得節度あるやりとりを!
直接顔を合わせたり話をしなくて済むため、メールはハードルの低いコミュニケーションツールと思われがちですが、その実いつまでも記録として残るという一面があります。
だからこそ、節度と誠意を忘れることなく、ビジネスにふさわしい内容でのやり取りを心掛けるようにしたいものです。
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